はじめまして。
僕は、この家の三男坊。
ブリティッシュゴールデンレトリバーの男の子です。
今年で10歳になりました。
人間の世界では、僕くらいの年齢になると「シニア犬」と呼ばれるらしい。
シニア?
なんだか、ずいぶん立派な響きだね。
でも、僕にはあまり関係のない言葉だと思っている。
だって、今日も遊びたいし、お散歩にも行きたいし、ご飯だってたくさん食べたい。
何より、父さんと一緒にいたい。
そんな僕の毎日を、これから少しずつ、このブログで紹介していこうと思います。
どうぞよろしくお願いします。
僕は、白くてふわふわのゴールデンレトリバー。

僕は、ブリティッシュゴールデンレトリバーという犬種です。
毛並みは雪のように白くて、ふわふわ。
父さんは僕のことを、よく「ぬいぐるみみたいだなぁ」と言います。
初めて会った人にも、同じようなことを言われます。
「わぁ! ぬいぐるみみたい!」
ふふふ。
僕だって、まんざらでもありません。
特に自慢なのは、このまん丸のお目目。
父さんは、僕の目をじっと見つめながら、よくニコニコしています。
そんなときは、僕もじっと見つめ返してあげます。
すると父さんは、ますますニコニコします。
人間って、案外単純なんだね。
でも、ひとつだけ言っておきたいことがあります。
僕は、ぬいぐるみではありません。
遊びたいときは遊ぶし、甘えたいときは甘える。
気に入らないことがあれば、ちゃんと態度にも出します。
見た目はぬいぐるみ。
中身は、なかなかにして自由奔放な男の子なのであります。
父さん曰く、
「性格は、ぬいぐるみとは無縁だな。笑」
だそうです。
失礼しちゃうね。
僕の一番の推しは、もちろん父さん。
僕には、大好きな家族がいます。
父さん、母さん、長男兄ちゃん、次男兄ちゃん。
そして、僕。
人間が4人と、犬が1匹。
僕は、この家の三男坊ということになっています。
そんな家族の中でも、僕が特に大好きなのは父さんです。
父さんがソファに座れば、僕も近くへ。
父さんが部屋を移動すれば、僕も移動。
父さんがトイレに行けば、
「あれ? どこ行くの?」
と、様子を見に行きます。
父さんの姿が見えなくなったときなんて、もう大変。
家中をパトロールしなければなりません。
リビング、廊下、寝室。
父さん、どこ?
どこ行ったの?
……あ、いた!
よかった。
無事だったんだね。
どうやら父さんは、僕がいないとすぐに行方不明になってしまうようです。
だから、僕がちゃんと見守ってあげなければなりません。
これも三男坊の大切なお仕事なのです。
ちなみに、父さんが外出から帰ってきたときは、全身で歓迎します。
しっぽをブンブン。
体をクネクネ。
お帰り! お帰り!
どこ行ってたの!
僕を置いて!
もう帰ってこないかと思ったよ!
……と言っても、父さんはちょっと買い物に行っていただけだったりします。
でも、そんなことは関係ありません。
僕にとっては、父さんが帰ってきたことが一大イベントなのです。
父さんは、僕のまとわりつき具合を見て、
「ストーカー顔負けだな。笑」
なんて言います。
ストーカー?
違います。
僕は、父さん専属の警備員です。
しかも、24時間勤務。
お給料は、おやつとナデナデでお願いします。

疲れたら、父さんの横で充電します。
僕は遊ぶことが大好きです。
10歳になった今でも、楽しいことがあれば、ついつい夢中になってしまいます。
でも、さすがに少し疲れることもあります。
そんなときは、父さんのところへ行きます。
そして、横に座って……。
ピトッ。
体をくっつけます。
これが、とても落ち着くのです。
父さんの横は、僕にとって世界で一番安心できる場所。
父さんは、そんな僕を見て、
「お前はルンバか。充電しに来たのか? 笑」
なんて言います。
そうです。
充電中です。
しばらくすると、僕はウトウト。
父さんが動こうとすると、ちょっとだけ目を開けます。
どこ行くの?
まだ充電終わってないよ。
もう少し、ここにいてください。
父さんは困ったように笑いながら、また座り直してくれます。
ふふふ。
作戦成功です。
10歳になって、お散歩もちょっと変わりました。
僕は、お散歩も大好きです。
朝と夕方、父さんや母さんと一緒に外へ出かけます。
若い頃は、もっともっと遠くまで歩いていました。
気になる匂いを見つければ、あっちへ。
面白そうな場所があれば、こっちへ。
毎日が探検でした。
でも、10歳になった今は、少しだけ歩く距離が短くなりました。
階段だって上れるし、坂道だって歩けます。
ちょっとなら走ることもできます。
ただ、以前より疲れるのが早くなった気がします。
父さんも、それを分かってくれているようです。
最近は、僕の歩く速さに合わせて、ゆっくり歩いてくれます。
途中で立ち止まっても、急かしたりしません。
僕が草の匂いをクンクンしていると、父さんも一緒に立ち止まります。
「何かいい匂いでもするのか?」
なんて聞いてきます。
うん。
するんだよ。
父さんには分からないかもしれないけど、ここにはいろいろな情報が残っているんです。
昨日、誰が通ったとか。
どんなワンコが来たとか。
僕にとっては、新聞を読んでいるようなものなのです。
父さんは、そんな僕のことを静かに待ってくれます。
遠くまで歩けなくなっても、僕はお散歩が大好きです。
父さんと一緒なら、いつもの道だって楽しいからね。
ただし、雨の日はちょっと苦手です。
お散歩は好きです。
でも、雨の日はちょっと話が違います。
地面は濡れているし、草もびしょびしょ。
おまけに、家に帰ると大変なのです。
父さんと母さんが、タオルを持って待ち構えています。
足を拭かれて、体を拭かれて、お腹まで拭かれて……。
もう、なかなか終わりません。
僕は早くお部屋に戻って、ゆっくりしたいのです。
でも、父さんも母さんも一生懸命。
だから、僕もできるだけ協力します。
……たまには、ちょっと嫌な顔もしますけどね。
それでも、水たまりを見つけると、ついつい入ってみたくなります。
ペチャ。
ペチャペチャ。
あ。
父さんが、何か言っています。
「おいおい、そこはやめてくれよ〜!」
ごめんね、父さん。
でも、ちょっと楽しかったんだ。
帰ったら、また拭いてください。
よろしくお願いします。
僕には、ちょっと変わった特技があります。
実は僕、歌が歌えるんです。
長男兄ちゃんや次男兄ちゃんがピアノを弾き始めると、なぜだか僕も歌いたくなります。
最初は、静かに聴いています。
でも、だんだん気持ちが盛り上がってきて……。
「ウォォォ〜〜〜ン!」
始まってしまいます。
僕のコンサート。
兄ちゃんたちがピアノを弾いて、僕が歌う。
なかなか素敵な演奏会だと思いませんか?
音程?
そんなものは、僕にしか分かりません。
父さんは、
「お前、どこの国のテノール歌手だ? 笑」
なんて言っています。
テノール歌手。
いい響きですね。
残念ながらハイCは出せませんが、気持ちだけは一流です。
僕は、心を込めて歌っているのです。
ところが、ひとつ不思議なことがあります。
父さんもギターを弾きます。
長いことギターを弾いているらしく、家には何本もギターがあります。
でも、父さんがギターを弾いても、僕は歌いません。
なぜかって?
……。
それは、僕にも分かりません。
父さんは、ちょっと寂しそうです。
「なんで俺のギターには反応しないんだよ。悲」
ごめんね、父さん。
嫌いなわけじゃないんだよ。
ただ、ピアノを聴くと、どうしても歌いたくなっちゃうんだ。
父さんのギターは、静かに聴いていたいのかもしれません。
だから、これからも演奏を続けてください。
僕は、横で寝ていますので。
夜になると、もうひとつのコンサートが始まります。
昼間は、遊んだり、お散歩したり、父さんを警備したり。
僕は毎日、なかなか忙しいのです。
だから夜になると、ぐっすり眠ります。
ところが、どうやら僕は寝ている間も、かなり賑やからしいのです。
「ワフッ!」
「ウゥ〜〜」
「モグモグ……」
そんな声を出しているらしい。
自分では、よく分かりません。
だって、寝ているんですから。
ときどき、足をバタバタ動かすこともあるそうです。
父さんは、
「お前、夢の中でも全力疾走してるのか? 笑」
なんて言います。
もしかしたら、そうかもしれません。
広い草原を走っているのかも。
おいしいご飯を食べているのかも。
大好きな父さんと遊んでいるのかも。
どんな夢を見ているのかは、朝になると忘れてしまいます。
でも、家族みんなが僕の寝言を聞いて笑っているそうです。
だったら、よかった。
昼間だけじゃなく、夜までみんなを楽しませているなんて。
僕は、なかなか立派なエンターテイナーですね。
僕が10歳になって、父さんは少しだけ変わりました。
最近、父さんは家にいる時間が増えました。
以前は、お仕事で忙しかったみたいです。
朝から出かけて、夕方や夜になって帰ってくる。
そんな毎日でした。
でも、今は違います。
父さんは長く続けていた会社のお仕事を終えて、お家で過ごす時間が増えたのです。
だから僕も、父さんと一緒にいられる時間が増えました。
朝のお散歩も。
昼間のナデナデも。
夕方のお散歩も。
そして、夜の充電時間も。
僕にとっては、とても嬉しいことです。
父さんは、ときどき僕を見ながら言います。
「お前も、もう10歳かぁ。」
なんだか、少ししみじみしています。
僕は、よく分かりません。
10歳になったからって、急に何かが変わるわけではないのです。
今日もご飯がおいしいし、父さんが大好きだし、お散歩だって楽しい。
でも、以前より長く歩けなくなったことは、僕も少しだけ感じています。
だから、これからは無理をしないで、ゆっくり歩こうと思います。
父さんも、僕に合わせて歩いてくれるしね。
遠くまで行けなくても大丈夫。
いつもの道を、いつものように歩く。
途中で草の匂いを嗅いで、風を感じて、父さんの顔を見上げる。
それだけで、僕は十分に幸せなのです。
僕の一日は、今日も父さんから始まります。
朝、目が覚めます。
父さんは、もう起きていることが多いです。
どうやら、ずいぶん早起きな人間らしい。
僕も起きて、父さんのところへ行きます。
おはよう、父さん。
今日もいるね。
よかった。
お散歩に行って、ご飯を食べて、ちょっと遊んで。
疲れたら、父さんの横で充電。
兄ちゃんたちがピアノを弾けば、僕も歌います。
父さんがギターを弾いたら……。
うん。
とりあえず、聴いておきます。
夕方になったら、またお散歩。
夜になったら、ご飯を食べて、みんなと一緒に過ごします。
そして、眠くなったら、お気に入りの場所へ。
今日も、いい一日だったなぁ。
そんなことを思いながら、目を閉じます。
もしかしたら、また寝言を言ってしまうかもしれません。
父さん、うるさかったらごめんね。
でも、きっと明日も言っちゃうと思います。
これからも、僕の日常を紹介していきます。
というわけで、改めまして。
僕は、この家の三男坊。
10歳のブリティッシュゴールデンレトリバーです。
白くてふわふわの毛並みと、まん丸のお目目が自慢です。
父さんが大好きで、ピアノに合わせて歌うのが得意。
夜には寝言のコンサートも開催しています。
シニア犬なんて呼ばれる年齢になりましたが、まだまだ楽しいことがいっぱいあります。
これから、このブログでは、僕がこれまで経験してきたことや、家族との思い出、そして毎日の出来事を紹介していこうと思います。
楽しかったお散歩のこと。
ちょっと憂鬱な雨の日のこと。
父さんや母さんとの暮らしのこと。
兄ちゃんたちとの思い出も、たくさんあります。
僕の目から見た人間の世界は、なかなか面白いのです。
そして、これからも家族みんなと、ゆっくり、のんびり、楽しく暮らしていきたいと思います。
10歳になった僕には、10歳なりの楽しみ方があるのです。
さあ、そろそろ父さんのところへ行こうかな。
どうやら、ソファに座ったみたいです。
今なら、隣が空いています。
それでは皆さん、またお会いしましょう。
ワンコ好きの皆さん、どうぞよろしくお願いします。
……父さん、ちょっと失礼しますね。
ピトッ。
本日の充電、開始します。
おしまい。

