昨日、「地域学校協働本部」の集まりに参加してきた。
今回はその全体会で、地域の小中学校から関係者が「ずらり」と集まってくる。
私は息子たちの卒業した小学校から「コーディネーター」という立場で参加をした。
こう書くと、何やら大層な役目を担っているように聞こえるが、そうでもない。
あ、ちなみに、もちろん無償である。笑
「地域学校協働本部」とは
そもそも「地域学校協働本部」と言われても、学校に関わっていなければ、読者諸兄には何のことだかさっぱり分からないと思うので、一応下記をご参照あれ👇。
簡単に言えば、地域に住んでいる人や様々な団体が学校と関わりながら、子供たちの学びや成長を地域全体で支えていこうという取り組みである。
以前は「学校支援地域本部」という名称で、どちらかといえば「地域が学校を支援する」という考え方が中心だった。
それが現在では、一方的に学校を手伝うだけではなく、学校と地域がお互いに関わりながら「連携・協働」していく形へと発展している。
制度そのものを詳しく知りたい方は、私がここで慣れない難しい説明をするより、文部科学省のページを見てもらった方が早いかも。笑
▶ 文部科学省「学校と地域でつくる学びの未来」
「地域学校協働本部とは」をご覧いただきたい。
始まりは、次男が小学4年生
私がこうした学校や地域の活動に関わるようになったのは、次男が小学校4年生の頃である。
PTA会長を務め、その流れで当時の学校支援地域本部にも関わることになった。
その後、制度や名称も変わりながら活動を続け、気がつけばもう7〜8年になる。
ところが、である。
現在、長男は大学生、次男は高校生。
つまり我が家には、小学生も中学生もいない。
にもかかわらず、父親だけは今でも小学校や中学校に出入りしている。笑
小学校では学校運営協議会にも参加しているし、長男が卒業した高校でも後援会長を仰せつかっている。
小学校、中学校、高校。
息子たちは順調に学校を卒業して先へ進んでいるのに、なぜか父親だけが学校に残り続けているのである。
まあ、あれだけ学校を嫌がって、高校は中退までした私が、今一番、学校に行っている。
人生とは誠に不思議なものである。笑
学校の中を外から見る
こうした活動を続けていると、普段の生活ではなかなか知ることのできない「今の学校」が見えてくる。
校長先生や教頭先生、担当の先生方と話をしながら、現在の子供たちの様子を聞く。
その中で「では、地域としては何ができるだろう?」を一緒に考えていく。
もちろん私は先生ではないし、教育の専門家でもない。
だからこそ、学校側とは少し違う「地域にいる普通の大人」という立場から、子供たちを見ることができるのではないかとも思っている。

新型感染症が途切れさせてしまったもの
新型感染症の流行以降、地域と子供たちとの関係はずいぶん変わった。
廃品回収、地域のお祭り、子ども会、PTA活動。
それまで普通に行われていたものが中止になったり、規模を小さくしたりした。
マスクの着用で、子どもたちの表情まで見えなくなった。
そして、一度途切れてしまったものを元の状態へ戻すというのは、思っていた以上に難しい。
現在は少しずつ活動も戻ってきている。
ただ、戻ってきたからこそ見えてきたこともある。
「これ、本当に昔と同じやり方でいいのか?」
ということである。
何でも以前と同じ状態へ戻せばいいわけではないのかもしれない。
一度途切れたのなら、それをきっかけに今の時代に合った形へ作り直してみる。
そんな「ブレイクスルー」が必要な時期なのかもしれないと私は思っている。
小学6年生、地域の大人と語り合う
私が関わっている活動の一つに、小学6年生を対象とした『キャリア教育』がある。
もともと中学校で行われていたキャリア教育に、私が講師としても参加して、
「これ、小学生のうちからやってみても面白いんじゃないか?」
と思い、提案したのが始まりである。
私が担当している小学校の6年生は約100人。
子供たちを5〜7人程度のグループに分け、地域で様々な仕事をしている大人に講師として来てもらう。
5時間目と6時間目を使い、自分の仕事について話してもらったり、子供たちと直接話し合ったりする。
別に、
「将来はこの仕事に就きなさい」
などという話をするわけではない。
仕事をするって、どういうことなのか。
大人になるって、どんなものなのか。
仕事には楽しいこともあれば、大変なこともある。
それを教科書ではなく、実際に社会で生きている地域の大人たちの言葉から聞いてもらうのである。
またこれは、子どもたちに伝わるように話すという、大人側のアウトプット能力を鍛えることにもなるので、私は「win-winだなぁ」と感じている。
今年も11月に開催する予定で、現在は講師をお願いする地域の方々に声をかけているところだ。
時にはこんな話も…
こうした地域活動を長く続けていると、課題もいろいろ見えてくる。
長年活動してきた人たちは少しずつ年齢を重ねていく。(私もだが…)笑
当然、後継者の問題も出てくる。
私自身も、いつまでも居座らないように気をつけていて、次の人へ渡していくことも、役目の一つだと思っている。
PTA活動そのものに対する考え方も、以前とはかなり変わった。
そして、もう一つ現実的なのがお金の問題である。
県などに活動費を出してもらえること自体は非常にありがたい。
ただ、その使い道には様々な決まりがあり、
「いや、そこに使いたいんだけどなぁ……」
と思っても、なかなか簡単にはいかないこともある。
詳しいことはここでは割愛するが、地域活動というものは、やる気と情熱だけですべて解決できるほど単純なものではない気もするのである。
なぜか学校へ行きたくなっちゃう
自分の息子たちはもう小学校にも中学校にもいない。
それなのに、私はなぜ今でも学校へ足を運んでいるのだろう。
昨日、大学の先生の講演を聞きながら、そんなことを少し考えていた。
答えの一つは、実に単純である。
結局、面白いからなのだ。
講演会などに参加し、普段ならなかなか聞けない話を聞くことができ、学校の先生たちと話もできる。
そして何より、小学生、中学生、高校生と、子供たちが少しずつ成長していく姿を、間接的ではあるが見ることができる。
人生の中で、こんな形で地域とのつながりを持ち続けられることは、私にとってかなりありがたい時間なのかもしれない。

ただの地域のおじさんでいる
少子化が進み、日本のこれからについても様々なことが言われている。
そんな大きな問題を、私一人でどうにかできるはずもない。
ただ一つ確かなのは、今、私たちの目の前にいる子供たちが大人になり、これからの社会を支えていくということである。
会社を作る子がいるかもしれない。
研究者になる子もいるかもしれない。
職人になる子もいるだろうし、先生になる子もいるだろう。
もしかしたら海外へ飛び出していく子だっているかもしれない。
小学6年生の今、その子が将来何になるのかなんて誰にも分からない。
だから私は教育の専門家としてではなく、「地域にいる一人の大人」として、もうしばらく子供たちを見守っていこうと思っている。
まあ、実際に子供たちと接していると、
「おいおい、君はなかなか生意気だな」
と昔の自分を重ね合わせ、そう思う子もいる。笑
考えてみれば、人間なんてそう簡単には変わらない。歳だけはしっかり取るのだが……。笑
そんな私でも大人になり、会社を経営し、二人の息子を育て、54歳になった今、なぜか小学校で地域活動をしている。
それでも中身は、少しずつ進化している……はずである。身体の方はさておき。笑
だからこそ、今目の前にいる子供たちも、まだ誰もが大きな可能性の途中にいる。
そんなことを考えながら、また小学校へ行って子どもたちの見守りをしてこようと思っている。
もちろん、無償である。笑