先日の週末、久しぶりに飲みに誘っていただいた。
顔ぶれは、私を含めて3人。
古着屋の元経営者で、現在は無職の私。笑
廃棄物に関わる会社を経営し、50人を超える従業員さんを率いる社長さん。
そして、日本を代表する大企業(読者諸兄、皆知ってる)でスパコンづくりに携わる、私の同級生である。
その同級生には、部下が約200人いるらしい。インド出身の副社長とも直接つながっているという。
「社長じゃなくて、副社長なんだ」
そこがなんとも彼らしくて、ちょっと笑ってしまった。
こうして並べるとずいぶん接点のなさそうな3人であるが、私たちには共通点がある。
子どもたちが通った小学校の、PTAに携わった仲間なのだ。

袖擦り合うも多少の縁
子どもたちは、もう小学生ではない。
高校生になり、大学生になり、同級生の息子さんたちに至っては、すでに独立している。
それなのに私たちは、いまだに学校や地域の活動で顔を合わせるが、さすがに小学校のPTA役員ではない。それでも地域の活動に関わり、スポーツの行事を手伝ったり、子どもたちのキャリア教育に協力したりはしている。
今、子どもたちとの関わりを振り返ると、我が家もずいぶん周りの人に支えられてきたと思う。以前、[息子たちの子育てについて書いた記事]でも、そんな日々を振り返った。
さて、話は戻るがこの2人、とにかく顔が広い。
一緒に飲んでいると、誰かしらが「久しぶり!」と声をかけてくる。さらに残念ながら、私にもお声がかかる。笑
本当は仲間と静かに飲みたい夜もあるのだが、狭い街で少し顔と名前を覚えていただくと、そう簡単にはいかないらしい。
ありがたいことである。
……ありがたいこと、なのだが、ね。
市議会議員候補!?
飲みながら飛び交うのは、やはり子どもたちや地域の話だ。
「あのキャリア教育、いい人たちが集まったよな」
「今度のバレーボール大会、来てよ」
「今度ソフトボールをやるから、一緒にどう?」
話しているうちに、私の予定がどんどん埋まりそうになる。そして、私が会社を閉めて時間ができたことを知っている2人から、ついにはこんな話まで出た。
「来年4月の市議会議員選挙、出てみたら?」
いやいや、さすがにそれは違う。笑
せっかく会社を終えて、自分の時間を持てるようになったのだ。もう一度、予定に追われて飛び回る生活をするつもりはない。子どもたちのための活動なら、喜んで参加したいし、必要なときに動ける自分でいたいとも思うけど…、それはちょっと、ね。
だからこそ、今の自由な立場が気に入っている。私にとって市議会議員は、楽しい地域活動の延長ではない。大きな責任を負う仕事だ。
「誘ってくれてありがとう。でも、それはやらないよ」
そんなふうに笑いながら、話を戻した。

久しぶりの会話はまだまだ終わらない
やがて一次会が終わった。
「今日は楽しかったね。それじゃあ、また」……とは、ならなかった。笑
3人で電車に乗り、2つ先の駅へ。社長さんの行きつけだという酒場に向かったのである。
こぢんまりとした、居心地のいいお店だった。
お客さんは男性ばかりで、店には明るいママさんがひとり。スナックというわけではないのだが、初めて来た私もすっとなじめるような雰囲気があった。
そこでもまた、ひとしきり飲んで、話して、笑った。
帰りには、社長さんの息子さんが車で迎えに来てくれた。私の長男より2つ上の、23歳である彼、今は日本の有名な自動車メーカーで働いているそうだ。
私は助手席に乗せていただいたのだが、これがまた妙に話が合い、いろいろ話しているうちに、なんと私の長男の2つ上にいた野球部の先輩ともつながっていた。
「ああ、あの子を知ってるの!」そこからまた話に花が咲く。一次会で話し、二次会で話し、帰りの車の中でも話す。
結局、家に着くまでずっとしゃべっていた。笑

笑って帰ることの出来る飲み会は素敵
これまで、いろいろな飲み会に参加してきた。
仕事の話をする会もあれば、悩みを聞く会もある。私自身、飲み過ぎて翌日に反省したことだって、一度や二度や三度ではない。笑
ちなみに、楽しく飲んだ翌日にひとり反省会を開いた夜の話は、[こちらの記事]に書いている。
だからこそ、その夜の帰り道に気がついたのだが、今日は、最初から最後まで本当に楽しかった。
懐かしい顔に会い、子どもたちの話をして、次の活動に誘われて。帰りの車では、親の世代を越えて若い人とも話が弾んだ。こうして笑顔で家に帰れる夜は、うれしい。
帰宅した私の顔を見て、妻もきっと「ああ、楽しかったんだな」と分かったと思う。
人と人とのつながりはとても大切
会社を辞めて家にいると、「人と会わなくなるんじゃない?」「引きこもっちゃうよ」なんて言われることがある。
心配してくれる気持ちは、ありがたい。
でも、周りを見渡してみると、私には会いたい人たちがたくさんいる。
いつもの野球部つながりのお父さんたちもいる。小学校のPTAから続いている仲間もいる。子どもたちを通じて知り合った、素敵なお父さんたちがいる。
会社を経営していた頃には、肩書きを通じて知り合った人も多かった。
一方で、あの夜の3人をつないでいたのは仕事ではない。
「自分たちの子どもが、同じ小学校に通っていた」始まりは、ただそれだけだった。
子どもたちはそれぞれ大きくなったが、親たちは、まだこうして集まって笑っている。
なんだか、おもしろい縁である。
仕事を辞めて自由になった私が、これからどんな時間を過ごすかは、まだ分からない。
ただ、誘いを全部引き受けたら、せっかくの自由がなくなってしまう。笑
行きたい場所へ行き、手伝いたいことを手伝い、会いたい人と会う。そして楽しく飲んだ日は、笑って家に帰る。
そんな暮らしができている私は、やっぱり幸せ者なのだと思う。
