沖縄から帰ってきて、いつもの暮らしに戻った。
この日の夜は、弓道教室の先生方、講師の方々と我々同期の懇親会である。
以前、会社では社長をやっていた私だが、弓道を始めて新しい役職をいただいた。
宴会部長。
社長から部長だから、事実上の降格である。笑
もっとも、皆さんが楽しみにしている飲み会を任せてもらえるのは、ありがたいことだ。引き受けたからには、気持ちよく飲んで帰ってもらいたい。
まずはブーツを磨く
妻はこの日、介護初任者研修の勉強で、隣町の駅前へ留学。一日かけて勉強する日である。
私は午前中にブログを仕上げ、夜の懇親会に備えていたのだが、思いのほか午後に時間ができた。
納車されたばかりのN-VANも気になる。ただ、何か手を加えようというところまでは至らなかった。
そこで、ひとつ精神を統一(笑)するために、ブーツを磨くことにした。

飲み会前に精神統一が必要なのかは、さておき。
ブーツの手入れは、手慣れたものである。汚れを落とし、油を入れ、ブラシをかけて、紐を締め直す。この日は6足ほどを磨いた。そろそろ出番だし、ね。
テレビは全部消して、音楽だけをごく小さくかける。聞こえるか、聞こえないか。そのくらいでちょうどいい。
窓を開けると、風の音と音楽が混ざって聞こえてくる。足元では、ワンコが寝ている。
私はブーツを磨き、ワンコは昼寝しながら自宅警備。お互い、自分の仕事に専念している。
こういう無心でできる作業は、なかなか有意義だと思う。
手は動かしているのに、頭の中には余白ができる。何かを考えているようで、考えていないようで。それでも、自分自身とゆっくり話せる時間になっている。
まだ手入れを待っているブーツはある。冬に向けて、また時間ができたときに少しずつ磨こうと思う。
さてさて、今度は宴会部長の仕事である。
みなさん席を動かない
会場には一足先に入り、テーブルに番号を付けた。
来た方から順番に会費をいただき、席順のくじを引いてもらう。そこそこ良い振り分けができたのではないかと、自分でも思った。

始まる前は、途中からグダグダになるのではないかと、少し気になっていた。
ところが、実にうまくいった。
お酒が進み、皆さんが酔ってきても、あまり席を離れない。あちらこちらへ移動するというより、それぞれの席で楽しそうに話している。
席替えをした方がいいだろうかとも思ったが、目の前の皆さんは十分楽しそうだ。
まあ、これはこれで良いか。
そう思いながら、会を進めていった。
幹事としては、あれこれ動かすことよりも、皆さんが気持ちよく過ごしていることが大事なのだろう。
やがて、2時間の飲み放題が終了した。
二次会も引き続き宴会部長
さて、二次会はどうするか。
ありがたいことに、お店の系列店が受け入れてくれていた。そのまま帰る方、二次会へ向かう方と、それぞれの流れになった。
二次会に行ったのは15人。もちろん、私は引き続き幹事である。
こちらも2時間ほど過ごし、皆さん、それぞれ満足そうに帰っていった。
その様子を見て、私もようやく肩の荷を下ろした。
少し酔っていた。
大きな混乱もなく、楽しそうな顔で帰ってもらえた。宴会部長としては、まずまずだったのではないだろうか。
マスターの話を聞く時間
二次会のお店のマスターは、以前からの知り合いだ。20年来である。
久しぶりに会ったこともあり、皆さんが帰ったあと、私はもう少し残って話をした。
近況を聞いているうちに、話は自営業の大変さや、今抱えている悩みへと移っていった。
どうやら、この日は私がマスターの愚痴を聞く番になったらしい。
自営業の苦労というのは、なかなか外から伝わりにくい。
派手に見える部分もあるから、余計に誤解されることもあるのだろう。表から見える姿と、その裏側で抱えているものが、同じとは限らない。
私も自営業を続け、会社を経営してきた。もちろん、仕事も事情も違うけれど、話を聞いていて分かるところはたくさんある。
今、何に困っているのか。どうしたらいいのか。
すぐに答えが出る話ではないが、久しぶりに会ったマスターの言葉を、ゆっくり聞くことができた。
ひとしきり話したあと、マスターが、私に話を聞いてもらえて『よかった』と言ってくれた。
その一言は、うれしかった。
宴会をうまく進められたこととは、また少し違ううれしさである。

ブーツは整ったが明日の私は如何かな?
帰りはタクシー。見事に午前様となった。
急いでお風呂に入り、歯を磨き、布団へ。
午後は静かな部屋でブーツを磨き、夜は皆さんの楽しそうな声を聞き、最後はマスターの話を聞いた。
なかなか良い一日だったと思う。
ただ、明日はやはり二日酔いだろうか……。
ブーツ6足はすっかり整ったのだが、私自身を整える作業は、明日以降に持ち越しである。笑