いよいよ、沖縄滞在も最後の夜を迎える。
結局、今回どうしても片付けたかった用事は、片付かなかった。
相手があることなので、自分だけでどうにかなる話でもない。仕方がないとは思うものの、心残りはある。沖縄に来た意味の、3分の1くらいが果たせなかった感覚である。
ただ、うまくいかなかったことばかり数えていても、せっかくの最後の一日がもったいない。
それなら、今日できることをやろう。
今の私の気持ちは、そんなところだ。
最後の夜、初日に飲んだ焼き鳥屋さんへ
長男も、この日は予定があって、あちこち飛び回っているようだった。
私は滞在していた宿を出て、翌日の飛行機に間に合うよう、空港近くのホテルへ移動する。
帰る準備だけは、ちゃんとしておこう。
そして夜は、長男とまた一杯。
……この旅で、何回この予定を入れたのだろうか。笑
最後の夜は、長男の知り合いのカップルも加わり、4人で飲むことになった。
場所は、沖縄に着いた初日に長男と飲んだ、あの焼き鳥屋さんである。
「飛行機の遅延を経て、長男とこのお店で乾杯した初日の話」はこちら。
旅の始まりと終わりが、同じお店。
なかなかいい締めくくりではないか。どちらもお酒が登場するところは、実に私らしい。
この二人に会うのは、今回が初めてではない。
とても礼儀正しく、私のようなおっさんにも、きちんと敬意を持って接してくれる。
それでいて、堅苦しくならず、一緒に飲んでいて楽しい。
親子二人の時間もいいが、息子のつながりの中に、こうして私も混ぜてもらえるのはうれしいものだ。

息子のところに集まる人々
ひとしきり飲んだあと、そのカップルや長男の友達たちが、なぜか長男の滞在しているところに集まってきた。その中には、先日、一人旅で私の住む街にやって来て、一緒にお酒を酌み交わした彼もいた。とても優しい、気立の良い子である。
最後の夜に、また人の輪が広がっている。
楽しいのは楽しいのだが、私は少し気になる。
こんなに集まって、周りに迷惑にならないだろうか?。
親というのは、こういうときだけ急に親に戻るのである。さっきまで一緒に飲んで騒いでいたくせに。
まぁ、その場は、なんとなく「なんくるないさぁ」という空気で乗り切ってしまった。
これは沖縄全体の話ではなく、あくまで、その夜の私たちの話である。笑
ずいぶん輪の中になじんだおっさんも、翌朝には帰らなければならない。
そろそろホテルへ戻る時間だ。
初対面の彼と車の中で人生相談
すると、そのカップルの知り合いの子が、私の泊まっているホテルの近くに住んでいるという。
そんなご縁で、ホテルまで車で送ってもらえることになった。
ほぼ初対面の彼に、20分ほどの道のりを送ってもらう。
ありがたいことである。
その車の中で話していると、彼もいろいろな悩みを抱えているらしく、いつの間にか、ちょっとした人生相談になった。
詳しい内容は、ここには書かない。
ただ、年齢も違う、ついさっき出会ったばかりの二人が、車の中で人生の話をしている。
昼間の私には、まったく想像していなかった帰り道だった。
立派な答えを出せたかどうかは、わからない。
それでも、こんな出会いがあるのも、旅ならではだと思う。
息子の知り合い。その知り合いの、また知り合い。
遠かったはずの人との距離が、気がつけば近くなっていた。
最後まで、人とのつながりを感じる沖縄旅だった。

残った用事と増えた思い出
今回、片付かなかった用事はある。
そこは残念だし、なかったことにはできない。
でも、その用事が終わらなかったからといって、この旅まで全部だめになったわけではない。
長男と過ごした時間があり、息子の知り合いたちと飲む夜があり、思いがけず車の中で話をする出会いもあった。
「長男とコザを巡り、定食屋さんに立ち寄った日の話」はこちら。
予定していたことと、実際に心に残ったことは、少し違った。
そんな旅もあるのだろう。
さて。
少し、飲みすぎた。
明日はいよいよ、自分の家に帰らなければならない。
空港近くのホテルに移動したところまでは、我ながら段取りがいい。
問題は、朝、私の頭と身体がその段取りについてこられるかどうかである。
沖縄珍道中、最後の夜。
振り返ると、結局最後までお酒を飲んでいた気もする。笑
でも、その一杯の向こうには、いつも誰かがいた。
さて、明日はちゃんと起きるとしよう。
最後の最後に、飛行機に乗り遅れる珍道中だけは、避けなければなるまい。笑