2026年、私は長年、代表取締役として率いてきた会社を閉めた。
会社がダメになったからではない。
むしろ、これから先も続けようと思えば続けられた。
だからこそ、やめるタイミングを自分で決めることにした。
もう少し正確に言えば、これからの人生を考えたときに、「まだ働けるから働く」という生き方を、そろそろ終わりにしてもいいのではないかと思ったのである。
54歳。
まだまだ若いと言えば若い。
しかし、人生100年時代と言われても、残りの人生があと何年あるのかは誰にもわからない。
だから私は、会社経営を終えることにした。
もちろん、勢いだけで決めたわけではない。
これからの生活に必要なお金についても、ある程度の準備をしてきた。
「お金より時間を選ぶ」と言っても、お金がなくては生活できない。
そこは現実的に考えたのである。
長い間、仕事のことばかり考えていた
会社を経営している頃は、仕事が生活の中心だった。
朝から晩まで仕事。
当時の私にとっては、それが当たり前だった。
休みの日でも、頭のどこかには会社のことがある。
寝ているときまで仕事をしていた。
本当に夢の中で仕事をしていることもあり、夜中に汗びっしょりで目を覚ますこともあった。
「ああ、また仕事の夢か……」
そんなことも珍しくなかった。
今思えば、少し自分を追い込みすぎていたのだと思う。
もちろん、会社を経営していたことを後悔しているわけではない。
そこで得た経験も、人との出会いも、今の自分を作ってくれた大切なものだからである。
ただ、一区切りつける時期が来た。
そう思ったのである。
会社経営を終えたら、思わぬ声をいただいた
会社を閉じたあと、ありがたいことに何人かの方から声をかけていただいた。
「家にいても暇でしょうから、よかったらうちで働きませんか?」
また別の方からは、
「奥さんと二人で、ぜひウチに来てください」
なんて話までいただいた。
ありがたいことである。
しかし私は、
「いやいや、私なんて学歴も職歴もほとんどないですよ?」
と言った。
すると、
「元社長さんなんて、なかなかいないですから」
と。
なるほど。
世の中には、私のことを自分とは違う角度から見てくれる人もいるらしい。
これは本当にありがたい話だった。
月50万円。しかし私は「時間」を選んだ
条件を聞いてみると、私なら月40万円ほど。
妻も8〜10万円ほど。
二人合わせれば、月50万円前後になる。
決して悪い金額ではない。
ただ、条件を聞いていくと、そこには当然「仕事」がある。
通勤があり、勤務時間があり、週5日働く。
場合によっては残業もある。
そう考えたとき、私はふと思った。
「……それなら、今の生活を変えてまで働く必要があるのだろうか?」
もちろん、お金は大切である。
お金がなければ生活できない。
だから私は、これまで一生懸命働いてきた。
しかし、54歳になった今、私が一番欲しかったものは、お金ではなかった。
時間だったのである。

私が欲しかったのは「自由に使える時間」だった

👆現在の私の仕事?場。
(自宅の書斎にて)
私は16歳から働き始めた。
高校も途中で辞めた。
だから、大卒の方たちと比べると、7年ほど長く働いてきたことになる。
……そんなロジック、どんなだよ。笑
でも、これは私の中では結構大きい。
もう十分働いただろう。
そんな気持ちも正直ある。
朝、時間を気にせずコーヒーを飲む。
犬と散歩する。
妻とゆっくり食事をする。
読みたかった本を読む。
気になっていたことをやってみる。
そして、何もしたくなければ何もしない。
これまでなら「そんな暇があったら仕事をしろ」と思っていた時間を、今は自分のために使っている。
これが、思っていた以上に心地いい。
54歳からのお金について
もちろん、「時間が欲しいから仕事を辞めました」だけでは生活できない。
ここは現実的に考えた。
年金について調べ、NISAをどうするか考え、iDeCoについても整理した。
これから20年、30年と生活していくために、どのくらいのお金が必要なのか。
投資をどうするのか。
年金をいつから受け取るのか。
生命保険をどう考えるのか。
54歳になって、初めて本気で「老後」ではなく「これからの人生のお金」を考えるようになった気がする。
このあたりについては、それぞれ詳しく記事にしている。
単純に「お金を増やせば安心」という話でもない。
私の場合は、
どのくらいのお金があれば、働く時間を減らしても暮らしていけるのか。
そこを考えることが大切だった。
このあたりについては、それぞれ詳しく記事にしている。



10歳になったワンコと過ごす時間
そして、会社経営を終えて一番変わったのが、犬との時間である。
我が家には10歳になるゴールデンレトリバーがいる。
以前から散歩には行っていたが、今は時間に追われることがない。
一緒に歩いていると、
「この先、あと何年一緒にいられるんだろう」
と思うことがある。
10年一緒に暮らしてきた。
しかし、犬は人間よりずっと早く歳を重ねていく。
だから今は、何気ない散歩や、家でゴロゴロしている時間さえ大切に思える。
そんな他愛もない時間が、今はとても大切なのだ。
最近では、
「父さん、最近ずっといるな」
と思われているかもしれない。笑


妻とゆっくり食事をする
妻との時間も増えた。
別に高級レストランへ行きたいわけではない。
旅行に毎月行きたいわけでもない。
ただ、二人でゆっくり食事をする。
コーヒーを飲みながら話をする。
そんな時間が増えたことが、私は嬉しい。
これまでは仕事中心だったので、夫婦で過ごす時間もどこか「仕事の合間」だった。
今は違う。
時間そのものを楽しめるようになった。
これは、54歳になって初めて気づいた贅沢かもしれない。

息子たちとの時間も、今しかない
子供たちも大きくなり、それぞれ大人になった。
子供が小さい頃は、
「早く大きくなってくれ」
なんて思っていた。
ところが、本当に大きくなると、
「もう少し小さい頃に戻ってくれないかな」
などと思ったりする。
人間とは勝手なものである。笑
でも、これも時間があるからこそ、ゆっくり感じられるようになったことなのだと思う。
そして、私はブログを始めた
そんな生活の中で始めたのが、このブログである。
最初は、
「54歳のおじさんがブログなんて書いてどうするんだ?」
とも思った。
ところが、これが自分でも意外なほど楽しい。
会社を経営していた頃には考えもしなかったことを調べたり、自分の経験を書いたりする。
昔のことを思い出して、
「あの頃はこんなことをしていたな」
なんて振り返るのも面白い。
何より、自分が経験してきたことが、誰か一人でも「へえ、こんな54歳もいるんだな」と思ってもらえたら、それで十分面白い。
会社を経営してきたこと。
50代でFIREを考えたこと。
お金のこと。
家族のこと。
犬との暮らし。
これから始める新しいこと。
そんなことを、自分の言葉で残してみようと思った。
今のところ、実に楽しい私の「お金にならない仕事」である。笑
54歳で会社経営を終えて、今思うこと
会社経営を終えてしばらく経った今、思うことがある。
それは、
お金だけを増やしても、過ぎた時間は戻ってこない。
ということだ。
もちろん、お金は必要である。
だからこそ私は、これからの生活に必要なお金についてはきちんと考えている。
ただ、それ以上に大切なのが「どう時間を使うか」なのだと思う。
生活費を少し下げれば、必要な収入も下げられる。
必要になれば、また働けばいい。
仕事を完全に捨てる必要もない。
50代から新しいことを始めたっていい。
そして何より、家族と過ごせる時間には限りがある。
私が54歳で会社経営を終えて感じたこと
- お金だけを増やしても、過ぎた時間は戻らない
- 生活費を下げれば、必要な収入も下げられる
- 仕事は必要になれば、またやればいい
- 50代からでも新しいことは始められる
- 家族と過ごせる時間には限りがある
そう考えるようになった。
これからやってみたいこと
まだまだ、やってみたいことはある。
新しい趣味もやりたい。
行ったことのない場所にも行きたい。
ブログももっと育てたい。
そして、これまでやったことのないことにも挑戦してみたい。
根拠はない。
でも、時間はある。
そして私には「根拠のない自信」だけはある。笑
これからは「自分目線」で生きていく
これから先、絶対に働かないと決めたわけではない。
必要になれば働く。
面白そうな仕事があればやってみる。
誰かに頼られれば、それも考える。
ただし、これからは「いくら稼げるか」だけで決めるのではなく、
自分の時間をどう使いたいのか。
そこを一番に考えていきたい。
54歳まで会社を経営してきた。
これからは、自分の人生を自分で経営してみようと思う。
54歳、今のところ毎日は楽しい
朝6時に起きる。
妻とコーヒーを飲む。
犬と散歩する。
ブログを書く。
本を読む。
掃除をする。
気が向けば何か新しいことをやってみる。
そんな毎日である。
派手な生活ではない。
でも、今のところ毎日は楽しい。
54歳まで会社を経営してきたのだから、何かできるだろう。
これもまた、根拠のない自信なのだが。笑
犬との時間。
妻との時間。
息子たちとの時間。
そして、自分自身のための時間。
今は、この一つ一つを大切にしていきたいと思っている。
会社経営を終えた。
そして、ここからが私の第二の人生である。
さて、54歳。
次は何をやろうか。